筋トレに取り組んでいる人やこれから筋トレを始める人の多くは、筋肉をつけてかっこいい体になりたい、健康的な体になりたいと考えているのではないでしょうか。
筋肉をつけるために増量期と減量期を分けるという方法があります。その一方で筋トレで増量期はいらない、という考え方もあります。
筋肉を増やしながら体脂肪を落とすのはとても難しいことから、増量期と減量期を分けるという方法を取るのですが、それならなぜ筋トレで増量期はいらないと言われるのでしょうか。またそれは正しいのでしょうか。
筋トレで増量期はいらないと言われる理由を考えた上で、やはり増量期と減量期は分けるべきという考え方のもと、それぞれのトレーニングと食事について解説していきたいと思います。
筋トレで増量期はいらないと言われる理由とは

筋トレで増量期はいらないと言われる理由として2つ考えられます。
増量期や減量期を設けるやり方はカッコいい体になるまでに時間がかかるということ、もう一つはボディメイクの手法として増量期を設けない「クリーンバルク」や「リーンバルク」などを手法を取り入れる人が多くなったことなどが挙げられます。
それぞれについて解説していきます。
筋トレで増量期はいらない理由①目標達成まで時間がかかる
本格的にトレーニングをして体を大きくしたい!と考えている人は、増量期に食事をたくさん摂ります。この時、筋肉だけでなく脂肪も一緒に増えてしまいます。その後減量期を設け、時間をかけて脂肪を削ぎ落としていくやり方で理想とする体を作っていきます。
このように増量期で筋肉も脂肪も増やしたあと、減量期で脂肪を中心に削いでいくやり方は効果的ではあるものの、体を大きくしてカッコいい体になるまで、時間がかかってしまうのが普通です。
筋肉だけを増やすのはとても難しいため、このような増量期と減量期を分けたやり方をするのですが、時間がかかってしまうのが欠点と言えるでしょう。

筋トレで増量期はいらない理由②別の手法でカッコいい体を目指すこともできる
筋トレをしながら、食事面ではハイカロリーな食事を避け、高たんぱく質を中心にしたバランスのとれた食事をすることで、ある程度筋肉のついた見た目の良い体を作れるかもしれません。
最近はボディメイクの手法として「クリーンバルク」や「リーンバルク」を取り入れる人も多くなったように思います。これらは増量期を設けず摂取カロリーやPFCバランスなど計算しながら健康的にボディメイクを進めていく方法です。
特に筋トレ初心者や体脂肪率高めの人に向いている手法で、増量期・減量期という考え方をせず、日々少しずつ筋肉を育てていくというやり方のため、続けやすいというメリットもあります。
一方で「クリーンバルク」や「リーンバルク」はカロリー計算や脂質制限などの食事管理が大変で手間がかかることや、筋肉の成長スピードが遅くなる可能性がある点で、増量期を設けるのと同様に時間がかかる事がデメリットとして挙げられます。
増量期から減量期を経て筋肉を大きくしてカッコいい体を目指すのか、「クリーンバルク」や「リーンバルク」の手法で日々少しづつボディメイクするのかは結局本人の考え方次第ということになりますが、増量期・減量期を分けるという方法のほかに「クリーンバルク」や「リーンバルク」という手法もあることを覚えておくと良いでしょう。
筋トレの増量期の目的は筋肉量を最大化すること

筋肉量を最大化するためには、増量期と減量期を分けて考えるようにした方が効果的です。なぜなら筋肉を増やそうとすると脂肪も増えてしまうのが普通で、筋肉を増やすことと脂肪を少なくすることを同時に行うのはとても難しいからです。
そのため増量期と減量期を分け、増量期で筋肉を増やし、減量期で脂肪を削ぎ落すというやり方をするのです。
筋トレを始めたての頃は、筋肉を増やしながら同時に体脂肪が減る状態(リコンポジション)になることがあります。しかし筋トレ経験が長くなるとこのようなことは起こりにくくなります。
そのため本格的にトレーニングに取り組んでいる人や停滞期に入っている人に有効な方法として、筋トレ中の増量期にはしっかり栄養を摂って筋肉を増やし、減量期に脂肪を落とすというやり方をするのです。
筋トレの増量期の目的~筋肉量を最大化する
増量期においては、筋肉量を最大限に増やすことが目的のため、質の高いトレーニングをしっかりとこなした上で、食事管理も徹底する必要があります。どちらかだけ頑張っても筋肉量を最大化することができません。
食事面においては、カロリーが不足することないように消費カロリー以上のカロリーを摂取するのが基本です。ですがただカロリーを増やせば良いという訳ではなく、高たんぱく質を意識したPFCバランスを考え、ビタミンやミネラルなどの栄養素についても積極的に摂取する必要があります。
特にカロリーが不足すると、筋肉合成や成長に必要なホルモンも出にくくなってしまうので注意が必要です。
増量期は、十分な栄養状態にあるため、筋トレのパフォーマンスが向上したり、疲労回復や筋肉の合成効率も高くなるというメリットもあります。
筋トレの減量期の目的~体脂肪を減らす
減量期は、増量期でついてしまった体脂肪を減らすことが目的ため、減量期に合わせたトレーニングと食事管理を行う必要があります。
増量期においては「摂取カロリー>消費カロリー」というバランスですが、減量期には「摂取カロリー<消費カロリー」というバランスに変更します。

増量期と減量期についてもっと詳しく知りたい人は・・・以下の記事参照
増量期と減量期の食事について書いた記事↓

筋トレの増量期の正しいやり方

増量期の目安期間は、3か月~6か月くらいで考えれば良いでしょう。増量の初心者は長めに設定し、月に0.5〜1kgを目安にゆっくり増量していきましょう。増量経験者は短めに設定しても構いません。
この項では増量期のトレーニングと食事のポイントを解説していきます。
筋トレの増量期のトレーニングポイント
増量期のトレーニングのポイントは以下の通りです。
増量期のトレーニングのポイント
✓増量期はエネルギーと栄養が充実しているため高重量を扱うことができる
✓高重量で低〜中回数(5〜12回程度)行う
✓高重量を扱うため怪我をしないよう正しいフォームを心がける
✓全身の大きな筋肉(胸・背中・脚など)を中心に鍛える
✓週2~3回全身の筋トレから始めて、その後部位を分けて週4~5日行う
✓徐々に重量・回数・セット数を増やす
✓スクワットやデッドリフトな腹圧を使う種目も積極的に行う
✓脂肪蓄積予防のため、週2~3回軽めの有酸素運動を行う

続いて増量期の食事について注意すべきポイントを5つ紹介します。
筋トレの増量期の食事①カロリー
増量期の食事は「摂取カロリー>消費カロリー」が基本です。ただし増量期でも脂肪をなるべく増やさないために、カロリーの摂り過ぎを避け、栄養をしっかり摂ることを意識しなければなりません。
増量の初心者は体重が増えも減りもしないカロリー(維持カロリー)+300~500kcalになるように日々のカロリーを設定します。※維持カロリーはTDEE(総消費エネルギー)を基に計算
体重が増えすぎた場合は、1日の摂取カロリーから150kcal程引いて微調整するようにしましょう。
筋トレの増量期の食事②栄養素
増量期の栄養のポイントとしてたんぱく質と糖質を多めに摂取するということ。脂質については多くなり過ぎないように気をつけ、なるべくアボカド、ナッツ、魚油などの良質な脂質を選ぶようにしましょう。
またラーメンやジャンクフード、甘いドリンク、加工食品など筋肉の材料にならないようなものは避け、必須アミノ酸、ビタミン、ミネラルなど筋肉の維持・成長に役立つ栄養素を摂取するようにしましょう。
増量期のPFCバランスは「たんぱく質 30%:脂質 20%:炭水化物 50%」または「たんぱく質 20%:脂質 20%:炭水化物 60%」くらいを目安にすると良いでしょう。
摂取する炭水化物については玄米、オートミール、全粒粉パスタ、芋類など食物繊維が豊富で、血糖値の急上昇を抑える低GI食品を選びたいです。

筋トレの増量期の食事➂食事と食事の間隔
増量期においては、筋肉に栄養を送り続けるという点で、食事の間隔にも気をつけたいです。
食事間隔が長くなると筋肉の分解が進むため、栄養が途切れないように食事と食事の間隔は3~4時間までにすると良いでしょう。
仕事などのために3~4時間以上食事間隔が空いてしまう場合は、間食を挟んで空腹状態をなるべく作らないようにしましょう。間食は、血糖値の急上昇を防ぐため低GI食品やでたんぱく質が多いものを選ぶと良いでしょう。
また食事は3食よりも5食など、こまめに摂ることで栄養が途切れることなく、血糖値の急上昇も防ぐことができます。
筋トレの増量期の食事④体の状態チェック(体組成)
増量期においては体の変化を把握するため、最低週に1度は体重・筋肉量・体脂肪率などの体組成をチェックするようにしましょう。
増量期は体重と筋肉量を増やすことが目標です。この時体脂肪も増えてしまいますが、ある程度は致し方ないと考えましょう。
ただし筋肉量が増えず体脂肪だけがついてしまう場合は要注意です。このような場合は減量期に苦労することになりますので栄養素を見直すなど対処を考えた方が良いです。
増量期の体脂肪率は15〜18%を一つの目安に考えると良いでしょう。
また正確なデータを取るために毎回同じ条件(起床後、運動前など)で測定するようにしましょう。

筋トレの増量期の食事⑤見た目の変化
数字で体組成を測定するのと同時に、「見た目の変化」にも注意を払いたいです。数値ではわからない体の変化に気づくことも多いです。
お風呂に入る時など、毎日のように体を見る機会はあると思いますが、できれば週1回くらい写真を撮っておき、筋肉が育っているか定期的に確認するのも良いと思います。
筋肉が成長していないと感じたら、何かやり方が間違っているのかもしれません。特に体脂肪が増えただけと感じたら、過剰にカロリー摂取していないか、特に糖質・脂質を摂り過ぎていないか食事内容をチェックするようにしましょう。

筋トレの減量期の正しいやり方

減量期間は、増量期の半分ほどの期間を目安にしましょう。余裕を持って減量したい人は、5か月ほど設けても構いません。急いで減量すると筋肉も落ちてしまいますので注意が必要です。
また減量期に筋肉量をできるだけ維持し体脂肪を落とすには食事内容がとても大切です。しっかりと減量期における食事の基本を理解するようにしましょう。
この項では減量期のトレーニングと食事のポイントを解説していきます。
筋トレの減量期のトレーニングポイント
減量期の主な目的は体脂肪の減少です。減量期のトレーニングのポイントは以下の通りです。
減量期のトレーニングのポイント
✓筋肉量を維持しつつ脂肪を落とすためにゆっくりしたペースで行う
✓理想的な減量ペースは1週間あたり体重の0.5〜0.7%くらい落とすくらいを目安にする※体重70kgの人なら1週間で350g~500gくらいのペース
✓筋肉量を減少させないために増量期と同等の重量を取り扱う
✓増量期と同等の重量を取り扱うのが難しい場合はセット数を増やすなどの工夫をする
✓体脂肪燃焼のため、有酸素運動も意識して行う
✓筋トレと有酸素運動を同じ日に行う場合は、筋肉を維持し脂肪を燃焼させるため、筋トレ→有酸素運動の順で行う
✓できれば筋トレと有酸素運動は別日に行うか同日の場合は間隔を3~4時間空ける
筋トレの減量期の食事①カロリー
増量期に増えてしまった脂肪を落とすために、減量期は、「消費カロリー>摂取カロリー」にする必要があります。この期間はTDEE(総消費エネルギー)から1日300〜500kcalくらいを目安に減らすようにしましょう。
ただしカロリーを制限するからといって食事回数を減らし空腹時間が長くなるようなことは避け、1日3食は必ず食べるようにしましょう。空腹の時間が長くなることによって、体脂肪が落ちにくくなり、筋肉の分解に繫がる恐れがあります。
また減量期はカロリーを制限するだけでなく、筋肉をなるべく減らさないために、必要な栄養を十分に摂ることがとても大切です。次項で摂るべき栄養素について解説していきます。
筋トレの減量期の食事②栄養素
なるべく筋肉を維持するためには十分なたんぱく質の摂取が欠かせません。食事量が減る減量期に食事だけで十分なタンパク質を確保するのは難しいことでもありますので、そのような時はプロテインで補うのも良いと思います。この時期のタンパク質の摂取量は、体重1kgあたり2g前後を目安にすると良いでしょう。
たんぱく質以外に摂るべき栄養素は以下の通りです。
摂るべき栄養素
✓必須アミノ酸・・・筋肉の合成を促し、筋肉の分解を抑制する
✓糖質・・・筋肉のエネルギー源となり筋合成をサポートしたり筋肉を成長させる
✓ビタミン・・・ビタミンDは筋肉の合成を促進したり筋肉量を維持する。ビタミンB群は、筋肉の合成を助けるほか、脂肪の代謝や糖質、たんぱく質、脂質を分解しエネルギーに変えていく
✓ミネラル・・・マグネシウムは神経伝達に作用し、カルシウムは筋肉の収縮に作用するため、筋肥大に役立つ栄養素として知られる
✓プレバイオティクス(食物繊維など)・プロバイオティクス(善玉菌)・・・腸内環境を改善し、間接的に筋肉量の増加をサポートする
✓脂質・・・脂質の種類によっては筋肥大に効果を発揮する。不飽和脂肪酸である魚油(オメガ3脂肪酸)とアラキドン酸、コレステロールは、筋肥大の促進に寄与する脂質
糖質は摂るべき栄養素の一つですが、摂りすぎると脂肪が増える原因となりますので良くありません。また脂質はオメガ3脂肪酸を含む魚油やオリーブオイル・ココナッツオイルなど良質な脂質を摂取するよう心がけたいです。
減量期におけるPFCバランスは、摂取カロリーに対しP(たんぱく質):30%F(脂質):20%C(炭水化物):50%の割合を目安にすると良いでしょう。

筋トレの減量期の食事➂食事と食事の間隔
減量期だからといって食事を抜くことはせず1日3食きちんと食べるようにしましょう。また筋肉の分解を抑えるため食事の間隔が長くならないように気をつけたいです。
空腹感が強い場合は、低カロリー高たんぱく質な間食で補うようにすると良いです。例えばゆで卵やプロテインバーなどです。
筋トレの減量期の食事④体の状態チェック(体組成)
減量期においても体の変化を把握するため、最低週に1度は体重・筋肉量・体脂肪率などの体組成をチェックするようにしましょう。
減量期は筋肉量をなるべく維持しながら体脂肪を落とすことが目標です。ですが体脂肪を落とす際に一緒に筋肉量も減ってしまうのが一般的です。そのためなるべく筋肉量を減らさないようにすることが減量期の課題となります。
体組成をチェックする際は、極端に筋肉量が落ちていないか確認するようにしましょう。筋肉量の落ち方が大きい場合は、たんぱく質量が足りているか、しっかり筋トレが出来ているか、減量のスピードが速すぎないかなどを確認する必要があります。もちろん体脂肪が減っているかもチェックしなければなりません。
体組成の数値だけでなく、見た目の変化にも注意を向ける必要があります。脂肪と一緒に筋肉も落ちていないか鏡で確認する方が良いです。
まとめ|筋トレで増量期と減量期を分けるやり方が効果的に結果を出せる
「クリーンバルク」や「リーンバルク」など増量期を設けず日々筋肉を育てていくボディメイクの手法を取り入れる人も多くなってきました。
増量期と減量期を分けてカッコいい体を目指すのも時間がかかってしまいますが、上記のような増量期を設けないやり方もそれなりに時間がかかってしまいます。
また筋肉を増やすことと脂肪を少なくすることを同時に行うのはとても難しいことから、増量期と減量期を分けるやり方を取り入れる方が目指す体に確実に近づくことができます。
ただし増量期には筋肉を増やすという目的に沿ったトレーニングと食事をしなければなりませんし、減量期には脂肪を減らすという目的に沿ったトレーニングと食事をしなければなりません。
せっかく増量期と減量期を分けても、正しいやり方をしないと効果的ではありません。
この記事を参考に増量期と減量期の目的を知り、正しいやり方を理解して効率的にカッコいい体を目指しましょう。

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